メル・ハーブについて

メル・ハーブとは

メル・ハーブは、イタリア政府の支援のもと1985年にスタートした、ケニアのメル地方に水を引く「ングル・ガキルエ・ウォーター・プロジェクト」(NGWP)をきっかけに、さらなる地域の人びとの生活の安定や仕事の機会の創出のために1991年に設立されました。
ケニア共和国の中央に位置するケニア山麗の緑豊かなメル地方で、ケゼノ川とその支流から水を引き、土地の高低差と水圧だけで供給するエコロジカルな灌漑(かんがい)農業で作物を育て、食品に加工して販売しています。
250軒弱の農家は、食品加工の小さな工房からなるコミュニティで、工房のスタッフ約100名のうち、8割が女性です。栽培する作物は、レモングラス、ハイビスカス、カモミールなど有機栽培のハーブや、パパイヤ、レモン、マンゴーなどのフルーツで、それらをジャムやハーブティーに加工しています。

活動

メル・ハーブは、そのほかにも、ソーラープロジェクトを実施し、ソーラーパネルやソーラーランプを大多数の農家に設置して電気の供給や、NWGPのメンバーとメル・ハーブのスタッフで構成するSACCO(savings and credit cooperative society)という信用組合を運営しています。
さらには、イタリアの労働者のためのキリスト協会(Acli Associazione Cristiana Lavoratori Italiani)から資金提供を受け、従業員と農家の子どもたちに奨学金を提供しています。これは約10年続いており、これまで60人の子どもたちが進学できるようになりました。
このように、灌漑プロジェクトの水をきっかけに、メル・ハーブは、この地方の生活インフラを発展させています。

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栽培へのこだわり

メル・ハーブの灌漑システムは電気や機械を使わず、土地の高低差と水圧だけで動くエコロジカルなものです。
この灌漑システムを中心に農園と工房を形成しています。
メル・ハーブではデモファーマーと呼ばれるリーダーが試験的に作物を育て、そのノウハウやオーガニック栽培の方法を伝えています。虫害にあいやすいカモミールのまわりにレモングラスを植えて虫除け効果を得たり、輪作を取り入れて土壌の栄養を保ったり、有機肥料のつくり方を教えたりするなど、さまざまなアドバイスで収穫量を増やしています。また、そのほか、自家消費として、ポテトや豆、コーンなども栽培します。

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薪をくべ、大鍋でじっくり煮込む、手間暇かけたハンドメイドジャム

農家の人びとがひとつひとつ手摘みで収穫したフルーツは、鮮度が高いうちに小さな工房に運び込まれ、そこで働く女性たちによって手際よく皮や種が取り除かれます。丁寧に取り出された果肉を適当な大きさにカットして、腰の高さほどある大きな鍋の中へ。昔ながらに薪をくべながら、鍋のそばを離れることなく、ヘラでかき混ぜ、砂糖とともに煮込みます。ジャムづくりは時間との勝負。混ぜながら一気に煮込み、とろみを出す作業は、工房で働く女性たちの手練にかかっています。そして、熱いうちに瓶詰めして、加熱殺菌し、しっかり冷ましてラベルを貼ります。こうして、つくり手の経験と愛情によって、甘くてトロリとした、コクの深いジャムができあがります。

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手摘みのハーブを自然乾燥させてつくるハーブティー

カフェインフリーで、安らぎのひとときをつくるハーブティー。あざやかな赤い色味と酸味が特徴のハイビスカス、さわやかな味わいの爽快感のあるレモングラス、やさしい香りが広がるカモミール。どれも農家の人びとが丹精込めて育てたハーブを使っています。ハーブはていねいに手摘みで収穫して工房へ。ハイビスカスはガクと種子を分けて、ガクは乾燥させてハーブティーに、状態の良い種は農家に戻して次の栽培へと備えます。レモングラスやカモミールは金網状の台の上に広げて自然乾燥させます。できたハーブティーは工房で箱詰めされて、日本へと旅立ちます。

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