銀細工のフラワードロップ・シリーズはネパールの首都カトマンドゥのクムベシュワール・テクニカル・スクールから届きました。
クムベシュワール・テクニカル・スクール(KTS)は、ネパールの貧しい人びとに職業訓練と仕事の機会を提供する組織です。
カースト(身分)制度が社会的に根強く残るネパールでは、多くの人びとはカーストごとに異なるコミュニティーの中で生活しています。また、カーストにより就くことのできる職種も異なり、「不可触民」と呼ばれる最下層カースト(ポデ )の人びとは、街路の掃除と人間の排泄物処理を仕事とする慣習がいまだに残っています。
そんな中、1983年、「ポデ」と呼ばれる人びとがよりよい仕事に就くことができるよう支援するための組織が発足しました。後の1987年には現在の「クムベシュワール・テクニカル・スクール」が設立され、カーペット作りや大工仕事、編み物などの職業訓練をポデの人びとに提供しました。
しかし、ネパール社会に強く残る最下層カーストへの偏見から、技術を身に付けても職を得ることが困難であったため、職業訓練を終えた卒業生らが働き始められるようKTS内に生産ユニットが設置されました。
現在では、約2,500人以上の女性が手編みニットの生産に携わっています。働く生産者のほとんどが女性のKTSでは、未亡人や障害を持つ人など社会的に弱い立場に置かれた人びとの支援に特に力を入れています。