タナパラ・スワローズ
タナパラ・スワローズが活動を始めたのは1970年代初頭。1971年のパキスタンからの独立戦争で、バングラデシュ北西部のタナパラ村の成人男性200人は皆殺しにされました。一家の働き手を失った女性たちを支援するプロジェクトとして、スウェーデンのNGOによってタナパラ・スワローズが設立されました。
スワローズでは、糸の染色、織り、縫製、刺繍などすべてを手作業で行っており、現在250人あまりのスタッフが働いていますが、そのうちの数人をのぞいた全員が女性です。バングラデシュの全人口1億4500万人のうち、80%の人々が電気や水道の整備もほとんどない農村に暮らしています。職を求めて都会に出、スラムなどに住む人々が多い中、農村に仕事を創出することは、家族が同居しながら安定した生活を送ることを可能にします。また、男尊女卑の思想が色濃く残り、女性の職場での地位が依然として低いバングラデシュでは、女性が経済的な基盤を持つことで自信と自立の機会を得ることができます。
スワローズでは、フェアトレードで得られる収益によって学校を運営したり、女性のための知識向上、法的支援、衛生・医療など多くの地域発展プロジェクトを行っています。 そのひとつである水質検査のプロジェクトでは、井戸水のヒ素汚染の対策として、住民が危険な水を飲むことを避けられるよう、7,000の井戸の水質検査を行いました。 またスワローズでは、貧しい家庭の子どもたち600人以上が無料で教育を受けている小学校を運営するほか、職人の子どもたちが通う託児所も運営しています。
スワローズの活動の精神は、そのモットーに明確に表現されています。「Serve first those who suffer the most, not only to remove the suffering but also to remove its causes. (もっとも苦しんでいる人々にまず仕えなさい。そうすることで、その苦しみだけでなく、その原因もなくすことができる)」。
スワローズの生産プロジェクトの売上のうち、ピープル・ツリーからの発注が7割以上を占めています。スワローズの製品をお買い 上げいただくことが、農村の生産者とそのコミュニティの支援となります。
※「ピープル・ツリー2010秋冬号」の特集記事もご覧ください。
通常、手織りは男性の仕事ですが、スワローズでは女性たちが行う
一針一針、女性たちが丁寧に刺繍を施しています
デイケアセンターの元気いっぱいな子どもたち。スワローズで働く女性たちのために、グローバル・ヴィレッジの支援を受けて2006年からスタート。